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2021-04-19 23:02:00

キウイフルーツ 摘蕾作業

キウイフルーツの摘蕾作業をしています。

 

摘蕾(てきらい)とは、文字通り、蕾(つぼみ)を摘む作業です。

東京ゴールドは蕾の数が非常に多いため、すべてを咲かせると大変なことになります。

通常、3~5(もっと多い場合もあります)の蕾で、花叢(かそう)を形成していることから、これを中心の1つを残して、すべて摘み取ってしまいます。

この作業は、開花してからでは大変になりすぎるために、開花直前に行うようにしています。

 

今年は春がとても暖かかったため、史上最も早く芽が出て、おそらく史上最も早く開花するものと思われます。

注意深く、生育を見守りたいと思います。

 

摘蕾前

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摘蕾後

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摘蕾前

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摘蕾後

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2021-04-04 20:00:00

小平市長選における政策について

 

 

本日、令和3年4月4日に投開票が行われる小平市長選挙において出馬されている小林洋子候補の公約(市民とつくる87の政策)を読み、きわめて疑問に思った部分がありましたので、意見表明いたします。

 

87の公約のうち、47~50が農業関係となっており、その49は「地場産品について」として、以下のような記述があります。

 

 

49 地場産品について

 

地場野菜や地場産品の販売・流通を促進し、地場産品を使用した商品開発やレストラン支援などで市内商業を活性化します。保育園や小・中学校給食で地場野菜を利用しさらなる地産地消を進めます。GAP認証や有機栽培、ネオニコチノイドフリー宣言など、小平市の農産物に付加価値をつけ、ブランド化します

 

(ネオニコチノイド:農薬として使用されている殺虫剤)

 

 


前段については異論があるわけではありません。

ただ、後半に出てくる「ネオニコチノイドフリー」については、全く賛同できません。非常に問題のある政策だと思います。

ネオニコチノイドの農薬が、ミツバチの生態に影響を及ぼすとの見方がヨーロッパで広まり、規制が行われている国があることは聞いております。

しかし、この見方は、私は非常に非科学的だと思っています。実際、日本でもこのような意見をする人はおられますが、日本の農水省など政府が対策に乗り出したとか検討を始めたとかいう話は聞きません。

今では、一部の勢力が声高に主張しているにすぎず、党派性・政治性しか感じません。少なくとも農業界ではかなり特殊な主張です。

このような一部の声高な主張をそのまま公約として、今後もし市長に就任した場合にそのまま市の施策とされてしまえば、私達農家は迷惑をします。

 

今後注視していきたいと思います。 

 

 

 

 

 

2021-04-02 23:26:00

里芋の定植

里芋の定植をしました。

 

農薬を撒くスピードスプレーヤーに水を満載し、ホースで植穴にズボッと差し込み、深く植わるようにします。

いつもお世話になっているボランティアの方に作業をしていただき、わずか2時間足らずで作業が終わりました。

 

 

3月までは果樹の剪定を中心に仕事をしていましたが、4月は野菜の仕事がメインになります。

 

里芋が植え終わると、私には今年も春が来たような感じがします。

 

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2021-03-28 22:06:00

種苗法改正の対応について(海外持ち出し規制)

2020年12月の種苗法改正にあたり、2021年4月以降、登録品種の海外持ち出しが規制できることとなりました。

キウイフルーツ「東京ゴールド」は、種苗法の登録品種です(登録番号:22590号)。

「東京ゴールド」については、海外持ち出しについての指定国はありません(日本以外の全世界について、海外持ち出し禁止です)。

なお、東京ゴールドの育成者権者は、公益財団法人東京都農林水産振興財団と中村利行です。

 

 

 

もし、東京ゴールドを海外持ち出しを希望される方がおられれば、個別に許諾契約が必要となります。

事前にお申し出いただき、財団と私との間で検討することとなります(なお、私自身はよほどの事情がない限り許諾をしない考えです)。

 

この改正点は、わが国の農産物・食品の輸出拡大が国策上の課題となるなかで、優れた品種の海外流出を防ぐために取られた措置です。

 

直接のきっかけは、平昌オリンピックで活躍した女子カーリングチームが、試合の合間の作戦タイム(もぐもぐタイム)で食べていたイチゴが、日本から流出した品種(ないしはそれらによって交配された品種)ではないかという疑念が浮上したことによるようです。

 

 

 

例えば、わが国を代表するブドウ品種「シャインマスカット」は、中国・韓国や東南アジア諸国にかなり流出しており、「香印(シャイン)翡翠」「陽光バラ」などの名称で果実が販売されているとの報告があります。

このようなことが日本の国益に沿わないことは自明のことと思います。

かつては、山形県のサクランボの登録品種「紅秀峰」がオーストラリアに流出し、その果実が日本に逆輸入される計画が持ち上がり、何も知らないグルメ雑誌が好意的に取り上げたところで、種苗法事犯となった事例がありました(紅秀峰事件)。

こういった事例は、氷山の一角にすぎず、かなり多くのすぐれた品種が日本から流出し、国益を損なってきたものと思われます。

 

私は、育成者の権利が守られることが日本の農業のため、消費者の豊かな食文化のためにもとても重要なことだと考えますし、登録品種「東京ゴールド」の育成者として育成者権の強化をするべきだと思います。

ご理解を賜りますようお願い申し上げます。

2021-03-07 22:59:00

キウイフルーツの接ぎ木

キウイフルーツ「東京ゴールド」の接ぎ木です。

 

接ぎ木の技術は、東京都農業試験場に研修生として通っている際に習得しました。

とはいえ、あまり得意ではなく、成功率は半分くらいかと思います。

穂木になる枝をカットし、台木になる部分を切れ込みを入れて、差し込み、接ぎ木テープでグルグル巻きにします。

形成層を合わせることがコツだと言われていますが、グルグル巻きにするときにどうしても少しはずれます。多少のズレなら良いだろうと・・・。

 

なお接ぎ木をするのは、おそらく私の人生ではこれが最後になると思います。

もしかしたら来年の今の時期にやるかもしれませんが、再来年以降はやりません。

 

種苗法が改正され、登録品種の増殖については許諾制になります。

東京ゴールドは登録品種ですので、令和4年4月1日以降については農家の自家増殖も含め、許諾制となります。

許諾の具体的な手続きについては、現在のところ決まっていませんが、何らかの形で許諾を取る形になります。

私自身も一農家としては許諾を取らなければならないことになるので、おそらくは、今後は増殖自体を自分でやることはなくなります。

 

種苗法改正については、このホームページでも再三書き込みをしてまいりました。

法律の趣旨をご理解のうえ栽培されますよう、皆様にはお願いを申し上げます。

 

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