インフォメーション
2022-03-30 20:00:00
当園における雇用について
先日、当園での雇用についてお問い合わせをいただきました。
当園では、従業員の募集・雇用は行っていません。
これに関連して、以下、いくつかのことについて記しておきます。
1,援農ボランティアについて
当園は、私と妻、母の3名で経営しておりますが、そのほかに小平市が認定する援農ボランティアの方々にお手伝いをいただいています。
現在では、常時来られる方が7名おられます。週1回か2週に1回、曜日を決めて午前中に来ていただくことにしています。ボランティアさんの中には、定年退職された方もおられますし、現役で仕事をされている方もおられます(女性もおられます)。それぞれのボランティアさんにあった活動をしていただいています。
主な仕事は、種まきや畑の片づけなど軽作業です。原則として機械作業、危険を伴う作業をお願いすることはありません(たまに軽トラックや運搬車の運転をお願いすることがあります)。
小平市での援農ボランティアに興味のある方は、小平市役所産業振興課にお問い合わせください。年に1回、市報にお知らせが出ます。
詳細は把握しておりませんが、都内の他市でも同様の制度があるものと思います。
なお当園では、すでに十分な人数が来られていますので、当分の間は新規のボランティアの受け入れを行うことはありません。
https://www.city.kodaira.tokyo.jp/kurashi/032/032976.html
https://www.city.kodaira.tokyo.jp/shihou/files/88647/088647/att_0000067.pdf
2,指導農業士としての研修受け入れについて
当方(中村利行)は、東京都指導農業士として認定されており、新規就農者・農業後継者を研修生として受け入れることがあります。
原則として、東京都農林水産振興財団からの依頼があったものについてになります。
東京都で新規に就農される方・農家の後継者の方が、しかるべき機関に就農相談された場合、指導農業士の研修を受けることがあります。指導農業士は都内でおよそ100名おり、栽培品目や地域によってふさわしい指導農業士が当てがわれることになります。
研修は、年20回の農業技術研修または年5回の農業体験研修となります。
当方は、栽培品目数が多く、野菜・果樹・切花のいずれの分野も指導することができます。販売先としては、すべて庭先直売ですので、直売を志向する方であればうってつけと自認しております。東京農業大学・東京都農業試験場研修生として学んだ経験がありますので、農学部卒業生の方、農業高校卒業生の方、その他の研修経験や実務経験をお持ちの方には素養・経験を考慮したうえで指導いたします。
研修修了後も、私が所属する生産者団体に入会してもらうなどして、個人的に関係を維持することもあります。
都市農業に対する意欲と農業生産にやる気のある方、特に若い方であれば、当方がこれまで培ってきた技術や経営手法について惜しみなく指導いたします。
3,雇用についての考え方
これまでも、雇用を考えたことがなかったわけではありません。当園の経営規模であれば、1人くらい雇って普通と言われたこともあります。雇用の方法や労務管理、関連する政策などを一通り勉強したこともあります。
しかし、東京都の最低賃金が900円を超えたころから、あまり現実的ではないように考えてきました。給与面のほか、曜日を定めての休日を取ることが現実的でもなく、天候次第で休んでいる現状の方が、私自身にとっては合っていると思うようになっています。
現状では、援農ボランティアの労力が充分ですので、雇用が必要だと思っているわけではありません。
もし雇用をするなら、現在援農ボランティアに頼んでいるような軽労働だけでなく、雇用者自身が栽培を一貫して責任を持って取り組んでもらうような形(当園の経営の一部分を分担していただく形)になると思いますが、当園の経営や販売面までを考えるとそこまではできないと思っております。
いずれにしても、おそらく将来も含めて雇用はないものと考えております。ご検討された方には申し訳ありません。
農業法人などへの就労については、当方としては特に知識や情報はありません。都内での事例も、かなり限られた例外的なものしかないものと思います。他県での就労の場合は、新農業人フェアなどをご利用されるとよろしいかと思います。将来の独立自営を見据えての就労であれば、御経験者の話を聞くなどされるのがよろしいかと思います。
都内での新規就農については、平成30年の都市農地貸借円滑化法が制定以来、先行事例が複数出てきており、市内にも新規就農者がおられます。私が知る範囲では、いずれの新規就農者も非常に優れた能力と、確固たる意志、意欲を持っておられるということです。もとより極めて大きなハードルがあるわけで、それを乗り越えるのは生半可なことではないことだけは間違いありません。指導農業士として指導する機会があれば、当方としても惜しみなく指導いたします。