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2025-05-12 22:27:00
シシリアンルージュハイギャバ(ゲノム編集のトマト)
昨年、一昨年と続けてきましたが、本年もゲノム編集のトマト「シシリアンルージュハイギャバ」の苗を入手することができました。
従来通り、家庭園芸用として販売されているもので、果実を販売することはできません。
すべて自家用の消費となりますので、当園直売所のお客様にはご理解ください。
私はキウイフルーツ「東京ゴールド」の育成者であり、キウイに限らず果樹に限らず、新品種にはこれまでも興味を持って接してきました。
新品種の中でも、新技術によって生まれた新品種は、特に価値があると思っています。
ゲノム編集技術は今世紀に入ってから確立した技術で、比較的新しい技術と思います。
もっとも2020年のノーベル賞になっていますので、確立した技術だと思います。
私が農大在学中(1993年~)には、「ゲノム」と言う言葉は出てきましたが、「ゲノム編集」という言葉は出てきませんでした。
遺伝子組み換え技術とは違い、突然変異を人為で起こす技術であると理解でき、安全性は(少なくとも私が見る限り)全く問題ないと思っています。
このような技術がもっと普及すれば良いと私は思いますが、世の中はそう簡単にはいかないようで、
今回のシシリアンルージュハイギャバについても、果実の販売は「社会受容の観点から」禁止と言うことになっています。
私はこのような技術が普及するのが少しでも早まれば良いと思い、果実販売が出来ないことは承知のうえで、この苗を購入し、自家用として栽培をしたいと思い、一昨年から取り組み始めました。
今年も従来品種の「シシリアンルージュ」と比較しながら栽培をします(混ざらないように、離して植えています。従来品種の「シシリアンルージュ」は果実を販売することはあります)。
まあ、比較と言っても、ほとんど同じような生育をするのですが。
ギャバの成分量だけが違うはずです。
医療技術では、山中教授のiPS細胞の技術が医療を進化させ、これまで治らなかった難病でも治るようになったと聞きます。
このiPSの技術が単独で使われるのではなく、遺伝子組み換えやゲノム編集技術と組み合わせて使われることも多いようです。
医学の世界では当たり前に使われ、何の問題にもならない遺伝子組み換えやゲノム編集技術が、
農学の世界では必要以上に高いハードルが課せられているようで、私はそれはおかしいと思っています。
新技術の普及に、私に出来ることはしたいと思っています。

